BL漫画の世界で人気のジャンル「オメガバース」をご存知でしょうか?
オメガバースとはどんなものなのか、詳しくご紹介していきますね!
オメガバースとは?

オメガバースとは、フィクションの設定の一つで、BL漫画においては絶大な人気を誇るジャンルと言えます。
男女という性別の他に第二の性を持っているという設定で、その性はα(アルファ)、β(ベータ)、Ω(オメガ)の3つに別れており、オメガは男性であっても妊娠が可能です。

男性でも妊娠できるという設定がBL漫画でウケている一つの要因!
他にもBL漫画に魅力的な設定がたくさん!
他にも色々な設定があるのでご紹介していきますね。
まずはオメガバース設定の生まれた背景や由来などを説明していきます。
オメガバースの起源は、アメリカのテレビドラマ「スタートレック」に登場する架空の種族が元になったと言われています。
その後同じくアメリカのテレビドラマ「スーパーナチュラル」にもオメガバースの元となるキャラクターが登場し、「スーパーナチュラル」のファンが発表した作品がオメガバースの基礎を作りました。
他にも「ダークエンジェル」というテレビドラマに登場するキャラクターにヒートという発情期があり、この設定もオメガバース設定を形作る上で関係があると言われています。

様々な海外ドラマがオメガバースの元に…実は海外輸入設定なんですね!
オメガバースは狼の群れの生態にも深く関わりを持っています。
狼の群れはパックと呼ばれており、群れの中で優劣が厳格に決まっています。
第一位の個体をアルファ、その次がベータ、そして最下位の個体をオメガと呼びます。
このヒエラルキーがオメガバースの重要なポイントであり、オメガバース作品を作る上で面白みを出す所です。
狼の群れを元にしたオメガバース設定は最初からあったわけではなく、時代とともに確率されたものです。
さらに発情期やフェロモンなど、狼の習性がオメガバースの設定の元となっています。
元々は海外からやってきたオメガバース設定ですが、日本では独自の設定が多くあり、自由な進化を遂げて人気のジャンルとなっています。
アルファ×オメガが海外では主流ですが、日本ではそういったカップリングも自由で、アルファ×アルファ、ベータ×オメガ、オメガ×アルファなど、受けと攻めが固定ではないことがあります。
また、ヒートの習性にもいろいろな解釈があり、番になることでヒートがなくなることがあったり、ヒートは残るものの番相手だけに反応するようになったり、その設定は様々です。

作者それぞれのオメガバース設定が面白さに深みを出している!
日本のBL漫画はオメガバース設定を用いつつも、より作品を面白くするために試行錯誤された独自設定でより奥深いものになっているんですよね。
オメガバースの性別とは

オメガバースの基本とも言える3つの性。
この基本設定がオメガバースの面白さの秘密とも言えます。
α(アルファ)、β(ベータ)、Ω(オメガ)について詳しく説明していきますね。
ヒエラルキー上位であるα(アルファ)は生まれつき何においても優秀で、優れた遺伝子を持つ存在です。
アルファの存在数は少なく、貴重な存在として大切にされています。
だが発情期のオメガのフェロモンには抗えず、性的欲望を爆発させてしまう習性があります。
そのためオメガの存在を疎ましく思うアルファも少なくありません。
アルファは絶対的な攻めとしてのポジションを基本としており、特にオメガに対しては孕ませたいという欲望を強く感じてしまいます。
中間層であるβ(ベータ)は人口のほとんどを占めています。
発情期も存在せず、アルファやオメガの発情期にもそれほど誘惑されることがありません。
フェロモンを感じることはできるものの抗うだけの理性を持つことができます。
BL漫画においての独自設定ではフェロモンをまったく感じないベータも存在します。
ベータは一般大衆であり、物語において無害な存在であることが多いです。
ヒエラルキー最下層であるΩ(オメガ)は大変数が少なく、悪い意味で目立つ存在になることが多いです。
オメガには発情期というものが約3ヶ月に1度、1週間ほどあり、その間はフェロモンを出して他人を誘惑してしまうので外に出ることはできません。
抑制剤を飲んでフェロモンを抑えることもできるが、完全にフェロモンを失くすことはできないので、どちらにせよ出歩くことはタブーとされています。
さらにヒートは突発的に起こることも多くあり、その際にアルファに出会ってしまった場合は必然的に襲われることがあります。
そのため継続的に働くことができず、社会的に最下層として生きるしかありません。
フェロモンで人を誘惑するということを否定的に見る人が多いため、多くのアルファやベータに嫌われていることもあります。
そしてオメガは男であっても妊娠が可能であり、相手がアルファであってもベータであっても子供を生むことができます。
オメガバース設定に欠かせないワード

オメガバースには細かな設定が多くあります。
独自設定も多いため、全てが一様に同じ設定とも限りませんが、これらをベースにオメガバース設定のBL漫画を描く作家さんが多いです。
アルファとオメガの間で交わす番契約は、お互いに他の番がいないことを前提に、唯一の存在となる行為です。
オメガのうなじを噛むことで番契約は成立し、うなじを噛まれたオメガはそれ以降他のアルファに対してフェロモンを出すことがなくなります。
また、番契約をしたオメガは他のアルファとの性行為ができなくなり、そういった行為になった場合は拒否反応で嘔吐を繰り返したりすることもあります。
番関係はアルファの側からでしか解消することはできず、その場合アルファは新しい番を作れるが、オメガは新しい番を作ることはできず、発情期が来ても誰とも性行為ができずに一生苦しむことになります。
これは番のアルファが死んだ場合も同じです。
また、ベータとオメガでも妊娠に至る行為は可能なものの、番にはなれません。
「運命の番」という設定がオメガバースの中では定番であり、世界にただ一人、運命で結ばれたアルファとオメガが存在します。
「魂の番」と呼ばれることもあります。
運命の番かどうかは相手に出会った瞬間に直感的に分かることが多く、運命の番に出会ってしまうと、その時に他に好きな人がいたとしても、どうしても運命の相手に惹かれてしまい抗えないことが多いです。
オメガの発情期を指します。
ヒートが来ればオメガは体から自然とフェロモンが出てしまい、周りを誘惑してしまいます。
ヒートが来る周期は基本的には約3ヶ月に1度、期間は1週間ほどであるが、オメガによっては突発的なヒートに襲われることもあります。
ヒートの間は感情が欲に支配され、体調も悪くなり、通常の生活を送ることができなくなります。
運命の番に出会った時などは周期に関係なく頻繁にヒートに陥るオメガが多いです。
また、オメガがアルファと番になった場合はヒートの期間が短くなることがあります。
精神的な状況がヒートと関連していることがあり、落ち着いている状態だとヒートが短くなることも。
ヒートは一般的に思春期に初めて訪れるが、明確な年齢が決まっていないので初めてのヒートは予期せぬ場所で起きることが多く、大事態を招くこともあります。
オメガの発情期と同じようにアルファにも発情期がある設定があり、アルファの発情期のことをラットと呼びます。
ラットの設定は様々あり、明確に定まっていません。
オメガのように定期的にラットがくるという設定もあれば、オメガのヒートに誘発されてラットになってしまうという設定もあります。
ヒートのようにフェロモンが出るということはあまりないが、設定によってはフェロモンが出ることも。
ラットの期間は性的興奮が収まらず、オメガに対しての欲求がいつも以上に増してしまいます。
妊娠させようとする本能が強く出る期間でもあります。
作者によってはラットという期間の存在しないオメガバース設定もあります。
オメガのヒートを抑える薬を抑制剤と呼びます。
抑制剤でヒート中のフェロモン流出を抑えることはできるものの、完全にフェロモンを消すことはできないため、主にヒートになりかけのオメガがヒート本番までの間に使う薬となっています。
ヒートをどうしても抑えたくて抑制剤を過剰摂取するオメガもいるが、その場合は抑制剤の副作用によって体調を崩してしまうことが多くあります。
抑制剤の形は様々で、飲み薬もあれば注射型のものもあります。
基本的にはオメガが使用するためのものだが、アルファがフェロモンに抗うために使う抑制剤も存在します。
アルファが使う場合は突発的に使用することが多いので抑制剤の形状は注射型です。
抑制剤は避妊薬とはまた別なので、抑制剤を使用していても性行為をすれば妊娠してしまいます。
巣作り(ネスティング)とは、オメガがヒートに向けてアルファの匂いのするものを身の回りに集めて巣のようなものを作る行為のことです。
番のアルファのものを集めて巣作りをする場合が多いが、番でなくても意中のアルファの匂いを集めて巣作りするオメガもいます。
無意識の行為であることが多く、巣作りがキッカケで自分の気持ちに気付くオメガがいたり、オメガの巣作りで自分への好意を知るアルファもいます。
寂しさを紛らわすための行為だとする設定もあり、基本的にアルファはオメガの巣を褒めてあげることがマナーとされています。
アルファ同士のカップリングの場合に、受け側のアルファが後天的にオメガになることをピッチングと呼びます。
ベータからオメガに転換する場合も同じくピッチングと呼びます。
また、オメガ、ベータからアルファへの転換はスタディング。
アルファ、オメガからベータへの転換はニュータリングと呼びます。
ピッチングが起こるキッカケは様々で、主に攻め側のアルファへの服従精神が必要となってきます。
また、性行為を繰り返すこともピッチングには欠かせないものとなっています。
ピッチングのように故意にオメガとなる行為以外にも、遺伝的にオメガになるケースもあり、その場合は後天性オメガと呼ばれます。
オメガバースの面白さ

ここまででいろいろなオメガバース設定について説明してきましたが、理解していただけだでしょうか。

基本的なベースの設定が揃っていているものの、変幻自在でもあるのがオメガバースの魅力です!
ここからはオメガバース設定の魅力について深掘りしていきます。
初めてオメガバースを知った人にとっては難しく感じるかもしれませんが、一度分かってしまえばその設定は分かりやすくて親しみやすいものに。
オメガバースで描かれた作品は、基本的な設定が根底にあるので物語の流れが掴みやすく、複雑な設定が追加されていても馴染みやすいんです。
ファンタジー要素を含む設定にも関わらず、オメガバース設定は幅広い読者に浸透しているので、リアリティも感じることができます。
一度知るといろんなオメガバース作品が読みたくなる、そんなクセになる設定と言えますね。
オメガバースの面白さの一つに、バース性(第二の性)の階級格差社会というものがあります。
絶対的な力を持つアルファと迫害される側のオメガという圧倒的格差がBL漫画では支持されています。
格差という障害が恋愛のスパイスになるんですよね。
そしてオメガバースの作品では自分のバース性に思い悩む登場人物たちが必ずといっていいほど登場します。
とくにオメガは自分ではどうしようもない発情期に悩まされ、格差社会に奮闘する姿がせつなく描かれていることが多いです。
そんな自分のバース性に悩む姿が儚さを生んで、物語に深みを出しているんですよね。
ピッチングとも関連してきますが、オメガバースは基本的にアルファ×オメガのカップリングが多いものの、違ったカップリングも多く存在します。
ベータ×オメガ、オメガ×アルファ、アルファ×アルファなど、その設定は様々。
中にはベータ×ベータも存在したり…
根底にアルファ×オメガというカップリングが存在しているからこそ、違ったカップリングの存在感が増し、面白さが出るんですよね。
従来のカップリングではないからこそ、せつない展開になることが多い特殊設定ではありますが、そこに惹かれる読者は多くいるようです。
大変な人気を博しているオメガバースという設定ですが、そこから派生して様々なジャンルが生まれています。
- Dom/Somバース…「Dom」「Som」が存在する設定
- ケーキバース…「ケーキ」「フォーク」が存在する設定
- アイスバース…「ジュース」「アイス」が存在する設定
- バタフライバース…「蝶」「蛾」「蜘蛛」「蜂」が存在する設定
- ドールバース…「ドール」「プレイ」が存在する設定
- ドースバース…「ドラッグ」「クランケ」「ノーマル」が存在する設定
- DNバース…「Day」「Night」「NDN」が存在する設定
- センチネルバース…「センチネル」「ガイド」が存在する設定
- ポメガバース…疲れがたまるとポメラニアンになる設定
- うさぎバース…「ドロップ」「レプス」「ネザー」が存在する設定
こうやって見ると実に様々な設定があって面白いですね!
すべてオメガバースをベースにしているものの、可愛らしいライトな設定のものから、シリアス寄りの深い設定のものまで様々です。
いろいろな設定の作品を読み比べしてみるのも面白いかもしれませんね。
おすすめのオメガバースBL漫画
オメガバースを題材にしたBL漫画のおすすめをいくつか紹介していきます。

オメガバースに興味が出た方は是非一度読んでみてください!
「めぐみとつぐみ」はヒートでも抑制剤を頑なに飲まない強気オメガが面白いオメガバース作品です。
アルファのめぐみは喧嘩をしにやってきた相手からフェロモンの匂いがして驚く。
なんと喧嘩にやってきた相手がオメガで、しかもヒート中のためにフェロモンが駄々洩れだったんです。
そのオメガ・つぐみは抑制剤を飲むことを拒否し続けるコワモテ一匹狼ヤンキーで、オメガにも関わらずアルファ相手に喧嘩を挑んできて…
オメガバース設定の中でも明るいテイストの作品です。
強気なオメガ・つぐみと、優秀なアルファ・めぐみのドタバタラブコメBL漫画。
▼「めぐみとつぐみ」1巻の詳しいあらすじ&ネタバレはこちら▼
「さよならアルファ」は、運命の番が小学生アルファだったという斬新な設定が面白いオメガバース作品です。
自分をアルファだと信じてきた高校生の千夏(ちか)はある日運命の番である小学生はるかに出会い、自分がオメガだということを自覚する。
自分が実はオメガだということに混乱する千夏。
さらには運命の番が小学生だということもあって、千夏は欲を解放することができず、はるかに会うために抑制剤を多用する。
そして抑制剤の副作用で倒れてしまう千夏に小学生のはるかが取った行動は…
小学生アルファ×高校生オメガという異色のオメガバースBL漫画。
自分の信じてきたバース性が違っていたということに思い悩むシーンがあったり、オメガバース特有のせつないテイストで物語が進みます。
▼「さよならアルファ」の詳しいあらすじ&ネタバレはこちら▼
「さよなら恋人、また来て友だち」は、常に周りを惹きつけるオメガに大勢のアルファが惑わされてしまう仄暗い雰囲気漂うオメガバース作品です。
アルファで構成されたクラスに転校してきたオメガのカナエは、フェロモンを出し続けてしまう体質で周りのアルファ全員を常に誘惑し続けることに。
クラス委員のアルファであるオウギは、カナエから自分を求めてくるように仕向ける。
やがて自分たちの欲望に抗えなくなったクラスメイトたちはカナエを手に入れるため行動に出る。
仄暗いテイストでシリアスな内容のオメガバースBL漫画。
オメガのカナエは特殊設定によりいつでもヒートのような状態で、周りのアルファはカナエを孕ませたいという欲に支配されます。
「皆が妊娠させたい男子」というキャッチコピーが強烈なインパクトで、オメガバースの闇の部分が存分に活かされた内容となっています。
▼「さよなら恋人、また来て友達」の詳しいあらすじ&ネタバレはこちら▼
「αは彼に抱かれたい」はなんとアルファ同士の恋愛が描かれた珍しいオメガバース作品です。
ハイスペックのアルファであるライカはアルファとオメガの男限定の婚活イベントに参加することに。
そこで出会ったアルファのエイジになぜかライカは惹かれて…
やがて自分の気持ちに気付いたライカは、アルファにも関わらずエイジに抱かれたいと感じるように…
アルファ同士ということで悩むことが多いものの、周りのキャラはライカたちに好意的で幸せに溢れている内容です。
イベントを通してライカとエイジが強く結びついていく様子が美しい。
イケメンハイスペック同士の恋愛とあって、目にも美味しいカップリングです。
アルファ同士という設定が新鮮で、異色の設定にハマる人も多いかもしれません。
▼「αは彼に抱かれたい」の詳しいあらすじ&ネタバレはこちら▼

