ゆうぐれのまち 三池ろむこ 感想&ネタバレ

ゆうぐれのまちのアイキャッチ画像

発売日

発売日2011年10月29日

「借金取りの旭は、取り立てに行った風俗店でカンナと偶然再会。

経営者が逃げたため、住み込みで働いていたカンナは職と宿を同時に失った。

そんな元クラスメートをなぜか見捨てることができない旭は、自宅ボロアパートで”居候”させるが…。

街の片隅で拾った孤独を二人でゆっくりと愛に育ててゆく…優しい再会ラブストーリー。

読み切り6作に加筆、描き下ろし入りで待望の刊行。」

「ゆうぐれのまち」表紙裏あらすじ参照

かっこよくて男気もある借金取りの旭 × 風俗店で働くかわいいけど自由奔放な猫系のカンナ

孤独に生きてる二人がひょんなことから一緒に暮らし始め、お互いに欠かせない存在になっていく。

「ゆうぐれのまち」は明るい内容じゃないけど、じんわりと幸せになっていく感じの、ふわふわとしたBL漫画です。

三池ろむこ先生の絵柄もふんわり感のあるタッチで、内容とすごくマッチしていました。

自由きままに強く生きているように見えて、実は寂しがり屋で繊細なカンナ。

同じく強がってるけど一人で生きていくのに少し疲れ気味の旭。

見た目も性格も全然違うようで、実は結構似てるような気がする二人。

傷をなめ合うみたいな関係のようで、実は知らない間にもっと奥底で繋がっているんですよね。

ちょっと目を離したすきに消えちゃいそうなカンナに、旭がなんだかんだで甘いところが見ていてきゅんとする!

そしてカンナも、ふわふわと生きてるように見えて結構勘が鋭いし、情に厚かったりするところに萌え( *´艸`)

では、ここからは「ゆうぐれのまち」の詳しい感想にはいりますね!

詳しいあらすじやネタバレも含みますのでご注意ください!

偶然再会した旭とカンナが自然と恋に落ちる

「ゆうぐれのまち」はヤクザの旭が借金の取り立てに向かった風俗店で、高校の同級生・カンナと再会するところから始まります。

一目見て旭のことが分かったカンナに対し、旭はカンナのことをさほど覚えておらず、怪訝な表情。

住むところがないというカンナを、仕方なく自宅へ1日泊めてあげることにした旭。

何かとキツイし冷たそうに見えるんですが、なんだかんだで優しいんです旭って。

詳しくは描かれていないですが、実家には帰れないというカンナに、自分の孤独と重なるところを感じた旭は、次の仕事が見つかるまでの、あと2日間だけなら泊めてやってもいいと言うんです。

旭の仕事は金貸しで、毎日のように借金まみれの人間に会い、実は優しい旭は坦々と仕事をしながらも日々に少しうんざりしている様子。

そんな中、自由きままなカンナは明るくて前向きで、自然と惹かれていくのも無理ない話!

カンナが住み込みで働いていた風俗店の店長に実は捨てられたという話を聞いて、カンナについ優しくしてしまう旭もきゅんとします。

そしてちゃっかりカンナにご奉仕されちゃう旭(笑)。

ノンケの旭にとって、それが不快でなかったことに、自分の心がだいぶカンナを受け入れていることがなんとなくわかるんです。

同時に旭のやさしさに甘えてしまいそうになる自分を止めたくて、旭のもとを離れようとするカンナですが、旭はそれを引き止めます。

「今お前と別れてしまうのはさみしいと感じてる」

と言った旭。

んんー!!!微妙な言い方!!カンナとしてはうれしいけど、決定的なことを言われてないことも自覚できていて、自分と旭との関係に悩むことに。

一緒に暮らし始めた二人ですが、旭はふいに高校生時代のカンナを思い出します。

その時のカンナはどこか寂しそうで人を寄せ付けないような印象。

再会した日に「身軽な方がいいだろ?」と言っていたカンナのことを思い出し、手を出したら逃げてしまうんじゃないかとどこか臆病になってる旭

あきらかにすれ違っていてもどかしい!!

そんな中、カンナは旭に対して、自分たちの関係が何なのか問い詰めます

でも素直じゃない旭がほんとじれったい!!

「しんどかったら出てっていいぞ」

と冷たい言葉をかけてしまうんです。

ほんと旭は実は臆病なんですよね。逃げていくのが怖くて、最初から欲しがらないようにしている。

それは実は旭の過去の経験からくるものでもあったんですが…

案の定翌日荷物を持って出て行ってしまったカンナに、ショックを受ける旭ですが、 その日帰ってくると玄関に出ていったはずのカンナの姿が。

もう一度素直に気持ちを伝えるカンナに対し、今度こそ素直になる旭

まっすぐに「好きだ」と伝える旭が超かっこいいしかわいい( *´艸`)

やっと自分の本当の感情に向き合った旭。過去のトラウマからも少し成長できた瞬間なのかも?

温泉旅行で距離がもっと近づく!?

上司に急に熱海旅行を譲ってもらうことになった旭は、カンナと二人で出かけることに!王道だけど可愛い展開!(笑)

「ゆうぐれのまち」の旅行話はカンナサイドのお話でした。

思いっきり楽しむカンナがまた可愛くて!旭の口元もそりゃ緩みますね(*´ω`*)

けど楽しんでそうに見せかけて、実はカンナの心の中は結構モヤモヤ。

過去を含め、自分のことを全然離さない旭に対して、不安が募っていくんです。

カンナは過去に恋人に捨てられたことや、親に捨てられた経験がトラウマになっていて、置いて行かれるかもしれないという不安が常に付きまとっているんです。

だからこそ、自分から重荷になることが嫌で、言いたいことを言い出せなくなってしまっているカンナ。

言いたいことがあっても無理矢理笑ってみせたりするから、ほんと切ない。

そんなカンナの様子をちゃんと見逃さない旭もまた、男前( *´艸`)

何か言いたいことがあるなら言えと、しっかり向き合おうとするんです。

今までの経験から、自分の正直な気持ちを伝えることを渋ってしまうカンナですが、問い詰められてついに告白します。

自分が重いんではないか?重荷になってないか?不安な表情で伝えるカンナに、旭は

「少しくらい重い方がちょうどいい」

と告げるんです。

あーーー!かっこいいーーー!!!

ここで二人の高校生時代のシーン。

実は高校時代から旭に恋してたカンナ!?

そんな大切な恋だからこそ、なくなってしまった時の辛さを想像すると臆病になってしまってたんですよね。

男気溢れる旭なので、そんなカンナもしっかり受け止めて、旅行は最後まで幸せほのぼのな感じなのでした(゚∀゚)

2人でいるのが当たり前の生活に気付く旭

結構王道ネタが多い「ゆうぐれのまち」。

次は旭が風邪ひいちゃったお話でした!

今回は主に旭サイド。

風邪ひいちゃった旭を無理矢理寝かしつけ、旭の変わりに仕事を引き受けるカンナ。

ですが家にはカンナが拾ってきた子猫が3匹。

弱ってるけど気の強い旭と無邪気な子猫の時間がすごく可愛い…!

ちょっとかまってあげようかなーと思って呼んでも、旭にビビッて近寄ろうとしない子猫たち。

それを見て舌打ちしちゃう旭はほんとかわいらしい!(笑)

仕事を終えて帰ってきたカンナは旭のためにおかゆを作ってあげることに。

とりとめのない話をしながら台所でおかゆを作るカンナの姿は、ほのぼのマックスで超幸せな雰囲気。

ぼんやりそれを見つめている旭もそう思っているはず…

そしてカンナに甘えだす旭!

知らない間に、自分の生活にこんなにカンナが溶け込んでいて、温かくて幸せなことを自覚したんですかね。

最後には子猫たちも二人に寄ってきて、それはもうほのぼのした絵になっていましたよ!!

見てるこっちも幸せになるわ!!!

そのあとのちょっとした小話もほのぼの!

「ゆうぐれのまち」はとにかく二人の幸せな同棲生活がこれでもかというくらい詰まっているのですよ(・´з`・)

「ゆうぐれのまち」のラストはほんわか幸せ!

ここで突然、2人が幸せラブラブな同棲生活を送っているボロアパートの立ち退き話が!

ボロアパートではあるものの、愛着のある住まいに、引っ越すことを渋るカンナ

しかも1階に住んでいる家主のおばあさんのことも心配に。

もともと立ち退き話があった際におばあさんのことを思って2階に住むことになった旭。

ヤクザとは思えぬやさしさ…!

なのでこの立ち退き依頼は2度目なので、もう止めることはできないと旭は言うんです。

そしてここで初めて旭の過去話へ。

共働きの両親に代わって、自分を育ててくれた祖母が亡くなり、その後親の仕事が上手く行かなくなったせいで夜逃げ同然で町を出た旭はずっとやっていた野球も辞めざるを得なくなり、そこから旭の世界は少し曲がっていってしまったんです。

大好きだった祖母と、ボロアパートのおばあさんが重なり、つい助けてしまったということなんですよね。

そしてカンナと暮らしていくうちに、アパートにさらに愛着が湧いてきていた旭にとっても、この立ち退きはどうにかしたい話。

カンナも旭もどうにかできないかそれぞれで考えていて…

立ち退きを要請している業者にハッとしたカンナは、その業者に直接会いにいくことに。

実は立ち退き依頼をしている金代不動産の金城は、カンナの元カレだったんです。

偶然か意図的か?カンナの働いていた店を引き上げたのも金代。どうにも意図的なニオイしかしない!!

カンナをフッたくせに、ちょっかい出してくる嫌な男なんです。だいぶ金代に傷つけられて引きずっていたカンナ。

重いと言われたことに傷ついて、身軽でいようと思っていた時期もあったけど、旭と出会って、お互いに支え合うには重さも必要だと知るんです。

金代に対して迷いなく立ち向かう姿が、なんだか男前なカンナ!ステキ!!

そこにたまたまやってきた旭にちょっと焼かれたりなんかもして、結局旭の上司の力で今回の立ち退きも撤回されることに。

今まで欲しいけど得ることができなかった子供時代の記憶をもつ二人。

でも自分の力でどうしても守りたいものを守りぬくことができた時、やっと二人で前へ進み始めるんでしょうねー!

そして「ゆうぐれのまち」のラストは、2人の何気ない生活の話。

いつの間にか何よりも大切な存在になっていて、知らなかった感情が沸いていく様子がしみじみとあったかくて素敵なんです。

そうして、今まで閉じ込めてきた感情も素直に見つめなおすことができ始める旭。

欲しがっていた自分や、あきらめていた自分から、新しい自分へと進む様子が、じんわりと感動的な最終話でした。

「ゆうぐれのまち」の続編は?

ほんわかした気持ちになる、「ゆうぐれのまち」でしたが、続きは出るんでしょうか?

結構前に出た漫画だし、今から続編が出るということはなさそうな感じですよね。

でも、二人の幸せな同棲生活が、もう少し見たい気持ちになってしまいます。

孤独に生きる二人ですが、お互いの家族の話とか、もう少し掘り下げても面白そう!

ゆうぐれのまちの裏表紙画像

「ゆうぐれのまち」はこれといった大きな事件もなく、ゆったりと話が展開していくBL漫画なので、テンション高めのラブコメBL漫画が好きな人には少し物足りないかもしれません。

エロシーンは普通にある感じ。とにかく三池ろむこ先生の絵柄がさっぱりしてるんだけど安定感があって上手なのが良い!

王道ネタが続くし、キャラクターもわりと王道路線な漫画ですが、空気感は独特な気がします。

ほわ~っとした、とことんほのぼの系!

ヤクザと元風俗とは思えないふんわり感。(笑)

そういったほのぼの系のBL漫画が好きな人には「ゆうぐれのまち」はおすすめですよ~!(=゚ω゚)ノ

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